東京都江東区 M様

■概要

所在地:東京都江東区

施設:特別養護老人ホーム


■導入前の課題

旧施設では、ベッド数が50床と少なかったこともあり、ナースコールとセンサーマットのみを使用していました。しかし、センサーが反応して駆けつけてみると、すでにベッドから転倒してしまっているケースがしばしば発生していました。これは、利用者様の安全確保という点で大きな課題でした。


2022年4月の移転とリニューアルにより、ベッド数が100床に倍増し、多床室とユニット型個室を併設する新しい施設へと生まれ変わりました。これに伴い、職員の業務負担増加も懸念されました。そこで、転倒・転落事故の未然防止、業務効率の向上、そしてケアの質を高めるために、「最新機器」と「連動」をキーワードにした新しいシステム導入の検討が急務となりました。


■導入したDXツール・システム

  • PLAIMH NICSS(ヘルスケア情報統合型ナースコール)
  • ハンディナースコールシステム(スマートフォン・PHS連動)
  • 見守り介護ロボット・介護ソフト連動


導入後の変化

新システム導入後、最も大きな変化は「全員で見守る」体制が強化されたことです。特に、**ナースコールの「チームナーシング機能」**を活用することで、職員同士の連携が格段に向上しました。新人職員とベテラン職員がお互いにフォローし合う光景が日常的になり、より協力的なチームケアが実現しています。


全居室に設置された見守り介護ロボットとの連動は、転倒・転落の未然防止に大きく貢献しています。利用者様がベッドを離れると、すぐにナースコール親機やスマートフォンにアラートが届く仕組みで、転倒リスクの高い方には、さらに詳細な離床検知オプションも設定しています。これにより、事故を未然に防ぐだけでなく、看取りケアにおいても、利用者様の状態変化をいち早く察知できるようになり、手厚いケアを提供できるようになりました。


また、介護記録ソフトとの連動により、ナースコールの呼出履歴が自動で介護記録に反映されるため、業務効率が向上しました。万が一の事故の際にも、いつ、誰が、どのように対応したかをスムーズに確認できるため、記録作業の負担軽減と情報共有の迅速化が図られています。スマートフォンでの呼出転送設定も簡単に行えるため、担当場所が変わっても柔軟に対応でき、現場の職員がより働きやすい環境になりました。スタイリッシュなデザインのナースコール親機は、施設の雰囲気作りにも貢献しています。


■お客様の声

旧施設では、ナースコールとセンサーマットだけだったので、センサーが鳴って駆けつけてみると、すでに利用者様が転倒してしまっていた、ということがたびたびありました。こうした事故を未然に防ぐ対策は絶対に必要だと感じていました。


利用者様にとって快適な環境を提供することはもちろん、職員の負担を減らして、働きやすい職場にすることも大きな目的でした。そこで、『最新機器』と『連動』をキーワードに、いくつかのシステムを比較検討しました。最終的に決め手になったのは、私たちが考えていたすべてのシステムと連動が可能だったことです。これだけ連動できるシステムの豊富さは魅力的でしたし、私たちの疑問点にもケアコムさんがいつも丁寧に答えてくださったのも、導入を決めた大きな理由です。


ナースコールは壁掛形とデスクトップ形の両方を導入しました。事務所には壁掛形を、各階のスタッフステーションにはデスクトップ形を設置しています。


私たちは『全員が全員を見守る』という考え方で、日勤の職員の担当場所を毎日変更しています。そのため、毎朝出勤したら必ず事務所にあるナースコールの親機で自分の担当を確認するようにしました。職員には一人1台スマートフォンを支給しているので、もし担当が変わっていたら、自分でナースコールの呼出転送設定を切り替えてもらっています。PLAIMH NICSSなら、すべてのスマートフォンの設定が事務所の親機1台で完了します。現場の親機で設定すると、他の職員が使いたい時に邪魔になるかもしれません。事務所に設定用の親機を置いておけば、何か分からないことがあってもすぐに事務担当の職員に確認できますし、現場の手を止めることなく設定対応ができると考えました。事務所に設置した壁掛形は、モニターが大きいので情報が見やすく、設定もしやすいですね。デザインもスタイリッシュで、施設の雰囲気づくりにも貢献してくれていると感じています。


ナースコールの呼出をチームごとに設定できる機能も非常に役立っています。例えば、2階の多床室担当の職員のスマートフォンには、2階のナースコール呼出がすべて届くように設定できます。『全員が全員を見守る』という考えのもと、自分の担当以外にも目を向け、職員同士の連携を強化することを目的に考えた仕組みですが、新人・ベテラン関係なく、お互いにフォローし合う姿が見られるようになったと感じます。


ナースコールと連動している見守り介護ロボットは全居室に設置しています。基本的には、利用者様が離床するとナースコール親機やスマートフォンにアラートが届く仕組みです。さらに、転倒・転落リスクの高い方には、起き上がりやベッドから手足が出た際にも呼出がかかるオプションも付けています。将来的には、心拍数や呼吸数を検知できる機能も活用していきたいと考えています。例えば、看取りケア中の利用者様に設定しておけば、呼吸数が少なくなってきたときにアラートが通知され、亡くなる前に訪室することができます。これまでは、いくら気をつけて巡回していても、気づいた時には息を引き取られていたこともありましたから。看取りケアという面でも、この機能は非常に重要だと感じています。


また、介護記録ソフトとナースコールが連動しているため、ナースコールの呼出履歴が介護記録に自動で反映されるのがとても便利です。万が一、事故が起きたときでも、ナースコールの呼出があった時間や対応した時間などが介護記録でスムーズに確認できるので、助かっています。



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