静岡県静岡市のS様にて介護DXツール・システムを導入致しました。
■概要
所在地: 静岡県静岡市
施設: 総合病院
■導入前の課題
当院では、2012年12月の新病棟オープンに合わせてナースコールシステムを導入しましたが、その機能を最大限に活用し、さらなる業務改善とケアの質向上を目指していました。特に、ナースコールの呼出履歴データを効果的に分析し、看護師の業務負担軽減と患者さんへのより適切なケア提供に繋げる方法を模索していました。
■導入したDXツール・システム
- NICSS-R8
- 離床センサー内蔵ベッド連動
- ナースコール履歴簡易集計マクロ
■導入後の変化
新システムと「ナースコール履歴簡易集計マクロ」の導入により、業務改善とケアの質向上に大きな変化が生まれました。
「マクロ」を活用することで、詳細な呼出履歴データが得られるようになり、患者さんの細かい生活リズムまで把握できるようになりました。このデータを基に、患者さん一人ひとりに合わせたケアプランを作成し、より適切なケアを実施できるようになりました。これにより、ナースコールの呼出回数を減らせるケースがあることが実証され、看護師が時間の使い方やケアプラン作成について深く考える良いきっかけとなっています。
また、ナースコールの応答時間がグラフで可視化されることで、具体的な目標設定が可能になり、業務改善への意識が高まりました。呼出履歴の分析を通じて、「なぜナースコールが多いのか」といった問題の本質を深く考える新しい視点が得られ、業務改善に向けた活発な議論が生まれています。例えば、呼出が多い患者さんの離床センサー設定を見直したところ、呼出回数が大幅に減り、転倒なく過ごせるようになった事例もあり、データに基づいた適切なケアの有効性が確認されました。
■お客様の声
NICSS-R8は、応答時間がグラフ化されるので、目に見える目標になって良いですね。以前は、『忙しくて当たり前』『離床センサーが鳴りがちなのは仕方ない』と業務を捉えがちでした。しかし、履歴データを活用するようになってから、『ナースコールが多いのはなぜ?』と、呼出の数からより良いケアや業務改善について考えるという、今までなかった新しい視点をもたらしてくれました。
患者さんの状態にぴったり合ったケアが施されると『ナースコールをこれだけ減らせる!』と立証されたことで、時間の使い方やケアプランの作成に対して、看護師に考える余地が生まれたと思います。
応答時間の平均は8.2秒です。この数値を基準にデータをチェックし、延びている場合はその要因を考えます。当病棟ではまず、私が履歴データをプリントして、日々の動向を確認しています。何らかの傾向や問題を感じた場合は、昼のカンファレンスでスタッフにも情報を共有し、対応を協議しています。
例えば先日、呼出が100回に及ぶ患者さんについて話し合いました。離床センサーを『起き上がり』で設定している方でしたが、歩行状態やADLから設定値を検証し、『見守り』に変更しました。すると翌日は呼出が60回まで激減し、患者さんも転倒することなく過ごされていました。履歴データによって、検証結果が正しかったことが裏付けられましたし、適切なケアを実施できたことが本当にうれしいです。
トイレの押ボタンにもスピーカーが付いていたら、もっと便利になると思います。患者さんがボタンを押しても応答できないシステムのため、看護師を待つ間に不安を感じるようです。一方で、看護師側も『ただのトイレコールかな』と思いがちになり、例えば、患者さんがトイレ内で気分が悪くなっていることに気付かず、しばらく時間が経ってしまうといったケースもあります。患者さんのお気持ちを考えると、改善されるといいですね。
履歴データは、看護師に考えるきっかけを与え、同時に各病棟が目標を持って毎日のケアに取り組むための良いアイテムになっていると感じています。

